
最新株 手数料 比較の解説!
株とは企業が事業資金を調達するために発行する証券のことである。企業が活動するためにはお金が必要になりますが、足らないお金を不特定多数の人から集めるのです。
最近、新聞や雑誌などで、証券会社によるインターネットを使ったオンライントレードに関する記事をしばしば目にします。
テレビ、ラジオなどを通じた広告宣伝もさかんです。
一般の個人投資家の間でも、急速な高齢化社会の到来と従来の年金制度に対する不安、長期化する超低金利に対する不満なとから、オンライントレードに対する関心が高まっています。
本書は、こうしたなかで、オンライントレードに代表されるネット証券取引について、その仕組みや日米両国における利用の現状、今日の拡大を遂げた背景、今後の課題など、基本的な知識をコンパクトに整理したものです。
類書にしばしばみられるようにオンライントレードで儲ける方法や株式相場の見方を紹介したりするわけではありませんが、実際にインターネットを活用して証券投資を考えたいという方にもヒントになるような知識を提供できるよう心がけました。
また、証券取引は、インターネットのビジネスへの活用が最も成功している分野でもあり、広くeビジネスについて考えるうえで、一つのケーススタディとしてお読みいただいてもよいでしょう。
本書は、ネット証券取引に関する私の著書、『インターネットーファイナンス』(一九九七年、日本経済新聞社刊)および『インターネット証券取引の真実』(一九九九年、日本短波放送刊)をアップデートし、この分野に詳しくない方にも概略がわかるよう、やさしく解説したものです。
入門書という性格もあり、本書だけでは十分に意を尽くせていない部分もありますので、右の二つの本を併せてご参照いただければ幸いです。
執筆に際しては、資料収集から原稿作成、編集にご尽力下さった日本経済新聞社出版局の赤木裕介氏とのやり取りにいたるまで、ネット関連の書物にふさわしく、インターネットをフル活用しました。
しかし、インターネットは万能ではないというのが、私の持論でもあります。
今回も多くの方々とのフェースートウーフェースのコミュニケーションなしには、一冊の本にまとめることは到底できなかったということを大いに強調しておきたいと思います。
最後に、私事にわたり恐縮ですが、執筆にあたって、私の妻、由佳里から、主としてフェースートウーフェースによる協力、支援を受けたことを付記します。
二〇〇〇年八月ネット証券取引とは、コンピューターネットワーク、とりわけインターネットを通じて行われる株式や債券、投資信託など有価証券の取引を指します。
最近、一般の個人投資家が、自宅や職場のパソコンを使ってインターネット上の証券会社のぺージにアクセスし、いつでも株式売買注文を出すことのできるオンライントレード(ホームトレード)の利用が拡大しています。
従来、証券会社店舗のカウンター、セールスマンによる訪問、電話などを通じて行われてきた証券取引が、インターネット上へと移行したわけで、ネット証券取引の典型的な例だといえます。
もっとも、ネット証券取引は、オンライントレードのみにとどまるものではありません。
アメリカでは、年金基金や投資信託などの機関投資家や証券会社が、ECN(電子証券取引ネットワーク)と呼ばれるコンピューターネットワーク上の市場でさかんに株式の売買を行っています。
また、資金調達を希望する企業が、インターネットを通じて直接、投資家に向けて株式を発行する「インターネットーファイナンス」とも呼ぶべき手法が一部で実際に試みられています。
多数の取引参加者が、低コストでリアルタイムの情報のやり取りを行えるというコンピューターネットワークの利点を最大限に活かすのがネット証券取引です。
オンライントレードネット証券取引の典型例といえる個人投資家向けのオンライントレードはアメリカで一九八〇年代半ばに登場しました。
今では誰もが日常的に利用し、ネット証券取引の主役となっているインターネットは、当時、まだビジネスに利用されるものではありませんでした。
その頃のインターネットは、一部の学者や研究機関が、データのやり取りをしたり、他の大学のコンピューターヘアクセスして作業をするといった目的で使うための仕組みに過ぎず、商用利用は認められていなかったため、一般の人々はその存在すら知らなかったのです。
インターネットが広く利用されるようになる以前のオンライントレードには、二つのタイプがありました。
一つは、顧客が証券会社から専用の取引用ソフトウェアを購入して自宅のパソコンにインストールし、証券会社のホストーコンピュータヘダイヤルーアップ接続して株式などの売買注文を出すというものです。
全米最大手のディスカウントーブローカー(手数料を大幅に割り引く証券会社)であるチヤールズ・シュワブが八五年に導人した「エクアライザー」やそれをバージョンアップしたサービスとして九三年に導入した「ストリートースマート」などが、その代表的な例です。
中でも「ストリートースマート」は、いち早くマイクロソフト社の基本ソフトウェア「ウインドウズ」に対応しており、多彩な機能を備えた、使いやすい証券取引用ソフトウェアとして注目を集めました。
オンライントレードのもう一つのタイプは、アメリカオンライン(AOL)、コンピューターサーブ、プロディジといった商用オンラインネットワーク上に証券会社が取引用ページを開設するというものでした。
その代表的な例は、機関投資家や少数の富裕な個人を相手としながらビジネスを展開していた大手証券会社ドナルドソンーラフキンーアンドージェンレット(DLJ)が、プロディジと協力して八八年からサービスを始めたPCファイナンシャルネットワーク(現DLJディレクト)です。
これらのオンライントレードーサービスは、リアルタイムの株価を投資家が自分の目で見ながら発注を行い、画面上で売買が成立したことを確認し、保有している株式や投資信託の時価で評価した残高を知ることができるという機能を備えたものでした。
また、会社勤めの人でも自ら所得を申告して納税することが一般的なアメリカでは、パソコンの普及とともに、税務申告書を作成できる個人向けの財務管理用ソフトウェアの利用が広がっていました。
オンライントレードを使えば取引データをこうした財務管理ソフトヘダウンロードすることも可能で、人気を博する一つの要因になりました。
インターネットを利用した最初のオンライントレードーサービスは、九四年の秋にサービスを開始したニューヨークの証券会社Kアウフハウザーの「ウェルスウェブ」です。
同年十二月には、セキュリティAPLというシステム会社が開設したホームページ「PAWWS(ポーズ)ファイナンシャルネットワーク」上でシカゴの証券会社ハウーバーンズによる「ネットインベスター」と名付けたオンライントレードーサービスも開始されました。
Kアウフハウザーは、その後、オンライントレードでは大手の一つとなったアメリトレードに買収されました。
一方、ハウーバーンズは、一九一五年創業の老舗で、モットーは「安定、専門性、誠実さ、(顧客との)つながり」という堅実一方の古風な証券会社です。
そんな会社が、たまたま機関投資家向けのポートフォリオ管理システムをインターネットに載せて個人投資家向けのサービスを開拓したいと考えていたセキュリティAPLと出会ったことで、最先端のインターネットーオンライントレードヘと乗り出すことになったのです。
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